B社はバッグ、財布、小物の革製品を製造販売する会社です。ブランディングが重要ということで進めていましたが、予定とちがう方向に行きかけていたようです。コンサルを受けることで軌道修正することになりました。
バッグはブランディングが大事
バッグを製造販売する会社出身のB社の社長は、革が好きすぎる社長です。気に入った革だけを使って、こだわりぬいた製品を職人に作ってもらっています。
販売は自社ECサイトとリアル店舗でおこなっています。前職のバッグの会社ではECサイトのウェブマーケティングを担当していて、自社ECサイトも立派です。ブランディングに力を入れていることが伝わります。
前職のバッグの会社から比べるとB社は小規模な会社なものですからターゲットをしぼり、こだわりの製品を平均より高い価格で販売する会社となっています。
バッグ業界はブランディングが重要ですね。ハイブランドと呼ばれるようなブランドがあります。エルメス、グッチ、ルイヴィトンなんて、有名すぎます。みんなのあこがれのブランドで、買ったことがなくても知っているし、もったことがなくても高く評価しています。
ハイブランドのような高級なバッグというわけではありませんが、ちょっと贅沢、標準的な製品にすこし差をつける、そのくらいのポジションを、B社は狙っています。
ECサイトが重要なポイントで、リアル店舗にやってくるお客さんも、ECサイトで見かけた商品を手に取って選びたいということで来店することが多いそうです。
ECサイトへ集客することが必要になってきて、ネット広告を出すわけですけれど、ブランディングのことを考えると、どこに広告を出してもよいわけではありません。ブランドとの相性があります。
財布の会社
現状把握ということで、B社やB社製品がターゲット顧客層にどのように見られているか、ポジショニングと言いますけれど、ポジショニングについて調査することにしました。ECサイトがメインの集客ポイントになっていますから、ネット上の評判を調べることになります。
調査の結果、B社は財布の会社と思われていることがわかりました。ちょっと困ってしまいますね。
キャッシュレス決済が普及しています。極端な人は財布を持ち歩きません、スマホで済ませてしまいます。ちょっといい腕時計をしていたひともアップルウォッチに変えてしまうようなことが、財布の世界でも起きそうです。立派な財布をもっていたひとが、スマホで済ませてしまうようになるかもしれません。
調べてみると、まだまだ財布の需要は落ちていないようでした。でも安心はできません。財布よりバッグの方が利益率が高いこと、バッグの会社が作っている財布のほうが価値が高くお客さんがほしがるということがあります。
B社の業績改善の方針は、「バッグの会社になる」と決まりました。
まずは会社の中身から
ネット広告をどう出すか以前に、財布の会社というB社のポジショニングをバッグの会社に変えてゆく必要があるとわかりました。
広告によってポジショニングを変えるのでしょうか。もっと前にやることがありました。
B社の商品ラインナップは財布がメインでした。バッグは高くて売れにくいせいでしょうか、商品点数がすくなく脇役の扱いのように見えてしまいます。バッグの会社となるには、バッグをメインに据えないといけません。中身がともなわなければ、ブランディングは失敗します。
バッグの商品開発に取り組むことが第一だと具体策は決まりました。
バッグの会社になることばかりに気を取られていると、現状の財布の会社として稼いでいる部分の利益が減ってしまって事業継続が不可能となってしまうかもしれません。バッグは財布と比べて高価ですから、在庫のために資金の手当てもしないといけません。
財布は財布で売って、利益をバッグの商品開発、在庫資金に当てていく必要があります。
すでにネット広告を出していましたから、広告の内容はともかく、いつ出すか、最適なタイミングを調べることにしました。

すぐにわかりました。財布を買うのは年末年始です。たしかに、新年に気持ちをあらたに財布を変えるって、わかりますね。
Google トレンドの結果から、財布についての検索数は年末にかけて増えてゆき、年が明けてしばらくするとガクッと落ちるとわかります。検索されるときに広告を出すのがよいことは、専門家でなくてもわかります。
比較としてバッグの検索動向を加えてみました。倍以上バッグのほうが検索されていることがわかりました。財布の検索数が年々すこしづつ減少しているのに対して、バッグは変化がないことも見られます。やはりB社は、バッグの会社になることが必要ですね。
バッグ、財布、革小物がバランスよく
バッグのラインナップ充実については、問題が発生して遅れています。財布はすこし売上が落ちました。
バッグに力を入れることにしましたからバッグを売るようになり、バッグ、財布、革小物がバランスよく売れているようです。全体の売上は伸びました。
さらなる成長に向けて、B社の社長はつぎの一手を考えています。時代が変化していますから、いつでも先のことを考えて備えることでチャンスやピンチに対応します。