経営者は相談しない

更新日:2026.06.20 |コラム

 中小企業にとって厳しい状況が長い間つづいています。特にリーマンショックからひどくなりました。現在も、円安、原材料不足、原油高、物価上昇、人手不足と問題だらけです。

 ひどい状況の中、業績の改善が必要な中小企業は増えました。でもどうやら、誰かに相談することもなく廃業してゆく中小企業、経営者がほとんどのようです。


はじまりはバブル崩壊

 バブル崩壊で大企業は投資をやめ、内部留保といって利益をため込むようになりました。やめた投資の費用は、ほかの企業の売上になるはずでした。使われずに大企業にため込まれ、価値を生まない死に金になりました。
 法人税がさがって、より内部留保をためこみやすくなりました。困りものですね。


 日本全体で売上が減り、給料はあがらず、物が売れないデフレに突入したことはよく知られています。ほかに、消費税による格差拡大もデフレの原因でしょう。


 投資をやめていた大企業はリーマンショックのあと、投資しないだけでは足りなくなったのか、下請企業から利益を吸い上げるようになりました。買い叩いたのですね。大企業は利益を増やし、中小企業は利益を減らして、差が広がりました。
 中小企業は生き残るために従業員からお金を吸い上げることになります。日本の給料がさがったとか、貧困率があがったとかいうのは、こういうカラクリですね。強いものが弱いものから奪う、日本はそういう国になりました。



相談場所はあります

 大企業が下請けを買い叩くつもりなのだから、中小企業は下請けをつづけたら地獄です。利益がなかったら、借入の返済ができません。返済のために借入を増やす、サラ金の多重債務者のようになってしまいます。
 日本全体の話ですから、うまく行っている会社もあるでしょうけれど、全体として中小企業は厳しい状況にいると言えます。パブルのころに多くの会社が景気よかったのと逆です。


 どうしたらよいのか、会社をどういう方向に経営して行ったらよいのか、考えどころです。

 創業社長は製品やサービスを自分なりに作りたいと言って独立し、経営者になったひとがほとんどです。会社を経営したい、経営が得意と言って独立した経営者はあまりいないことでしょう。業務に精通していても、経営のことは専門外です。


 困ったら専門家に相談したらよいと思いますよね。無料で相談できるところもあります。東京都内だったら区の窓口相談がありますし、商工会議所や商工会も窓口相談をやっているでしょう。全国にはよろず支援拠点があります。
 中小企業診断士をはじめとするコンサルタントが経営者からの相談を待っているのですけれど、十分に利用されているとは言えません。



税理士さんに相談しよう

 相談しないとダメだ、状況がひどくなるとおどしたいわけではありません。大丈夫です、ほとんどの経営者は誰にも相談しないのですから、みんな一緒です。


 すくないながらも誰かに相談する経営者は、誰に相談しているのでしょう。税理士さんに相談することが多いようです。一番身近ですからね。よい選択だと思います。
 困ったときは、税理士さんに相談してください。困っていなくても、経営のことを雑談レベルで話すだけで有益だと思います。雑談の中から、気づいたことをアドバイスしてくれたりしますからね。雑談に乗ってくれない税理士さんだったら、ほかのことを考えないといけませんね。


 税理士さんのほかには、信金・信組さん、商工会議所・商工会、このあたりが経営者が困ったときの相談先としてあがります。雑談できるお相手がいるのではありませんか。


 コンサルは? と思いますけれど、得体の知れないコンサルにはじめから相談しようというひとはいませんね。相談先はコンサルじゃなくて大丈夫です。大事なのは誰かに相談することです。相談されたひとは、相談に適切なひとを紹介してくれます、きっと。